そのニキビの原因、敏感肌から⾒直すべきかも

「これまで、ニキビに悩む機会はあまりなかったのに、最近になって、ニキビが気になり始めた。」 実は、敏感肌によって、肌トラブルが発生しているサインかもしれません。 とはいっても、ニキビの発生原因は様々です。この記事では、ニキビと敏感肌の関係、敏感肌になる原因などについて紹介します。


この記事は約8分で読み終わります。

ニキビは敏感肌が原因?

そもそも、敏感肌がニキビの原因なのでしょうか。まずは、大人になってから発生する「大人ニキビ」と敏感肌に、どういった関係があるのかをみていきましょう。

 

思春期だけの悩みじゃない!大人のニキビ

まず、「ニキビ」と聞くと、中高生など思春期に起こる肌トラブル、というイメージをお持ちの方が多いでしょう。しかし、最近では、思春期に限らず成人してからも、精神的ストレスなどが原因で発生する「大人ニキビ」に悩む方も増えてきました。

 

大人になってからできるニキビは、よく「吹き出物」と呼ばれ、一見、ニキビとは別の肌トラブルのように扱われていますが、実は、ニキビと吹き出物に区別はないとされています。また、医学的名称でいうと、ニキビでも吹き出物でもなく、「尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれています。

 

ニキビには様々な原因がありますが、主な原因は以下の3つです。

・皮脂の過剰分泌

・毛穴の閉塞

・「アクネ菌」の

 

これらは、ホルモンバランスの乱れにより発生しやすくなります。特に大人ニキビの場合は、先ほどもお伝えしたストレスのほか、睡眠不足や食生活の乱れ、間違ったスキンケアもニキビを発生させる原因となります。

 

ニキビと敏感肌の関係

では、ニキビと敏感肌にはどのような関係があるのでしょうか。

 

実は、皮膚科学的には「敏感肌」の定義はなく、化粧品を肌に塗った後や洗顔後に肌がピリピリしたり、肌のつっぱりが気になったりする症状のことを、一般的に「敏感肌」と呼んでいます。

 

これらの症状は、皮膚の乾燥によりバリア機能が低下することで発生していると考えられており、「ターンオーバーの乱れ」が原因となります。

 

ターンオーバーとは、新しい皮膚細胞が生まれ、やがて角質になり剥がれ落ちる生理機能のことで、約28日周期で行われます。このターンオーバーが乱れてしまうと、毛穴の出口部分にある角質が厚くなり、通常は、毛穴から汗とともに排出されるはずの皮脂がうまく排出されず、毛穴に詰まってしまいます。すると、皮脂を栄養源とするアクネ菌が増殖し、肌が炎症を起こして、最終的に赤い炎症性のニキビとして現れるのです。

 

目次へ

ニキビ発生の原因となる敏感肌

 

ニキビと敏感肌の関係について説明してきましたが、そもそも、なぜ敏感肌になってしまうのでしょうか。また、ニキビ以外にも敏感肌が影響する肌トラブルはあるのでしょうか。こちらでは、敏感肌の原因やニキビ以外のトラブルについて紹介します。

 

敏感肌になりやすい状況

肌は生活環境の影響を受けやすく、生活環境は敏感肌にも大きく関連しています。

例えば、睡眠不足や不規則な生活は体調不良を招く原因となり、血液循環や代謝機能に影響を与えます。これにより、血液によって運ばれる栄養素や、代謝機能で排出される老廃物が滞ってしまい、皮膚のもっとも外側にある角層が乱れ、皮膚のバリア機能が低下してしまうのです。

 

また、ストレスも肌にとって大敵。ストレスを感じると、脳で情報伝達物質が分泌され、体の様々な機能に影響を与え、肌の水分保持や皮脂の分泌、バリア機能にも影響を与えると考えられています。

 

このように、生活環境は肌に大きく影響し、バリア機能の低下を引き起こします。それにより、敏感肌になってしまうのです。

 

また、皮膚のターンオーバーを促進するビタミン群が不足することも、敏感肌になりやすい状況を作る原因とされています。そのため、日ごろから特にビタミン C、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB群を意識的に摂り入れるようにしましょう。それぞれの栄養素に期待される肌への効果や、その栄養素が多く含まれる食材を紹介しますので、参考にしてみてください。

■ビタミンC

・期待される効果

皮膚を構成するコラーゲンの生成を助ける働きや、抗酸化作用によりシミやそばかすを抑制する働きがあるといわれています。

・食材

オレンジ、グレープフルーツ、キウイフルーツ、ピーマン、トマト、イチゴ、ブロッコリーなど。

 

■ビタミンA

・期待される効果

皮膚や粘膜を正常な状態に保ち皮膚のターンオーバーを整える働きがあるといわれています。

・食材

にんじん、ほうれん草、しゅんぎく、西洋かぼちゃ、こまつな、レバー、うなぎ、ほたるいか、プロセスチーズなど。

 

■ビタミンE

・期待される効果

抗酸化作用により、脂質の酸化を防ぐはたらきがあり、皮膚のバリア機能を高める働きがあるといわれています。また、血行を促進する働きがあるといわれています。

・食材

植物油、パン、ナッツ類、うなぎ、たらこ、アボガド、西洋かぼちゃなど。

 

■ビタミンB群

・期待される効果

皮膚や粘膜を正常な状態に保ち、皮膚のターンオーバーを整える働きがあるといわれています。

・食材

 

玄米、豚肉、大豆、レバー、牛乳、卵、カキ、イワシ、サバなど。

 

敏感肌だとニキビ以外の肌トラブルも…

 

敏感肌は、ニキビ以外の肌トラブルの原因にもなります。

代表的なものが、肌のヒリヒリ感です。ハウスダストや紫外線、さらに顔まわりの髪の毛に触れるなど、皮膚のバリア機能が低下することで、ちょっとした物理的な刺激に反応しやすくなります

 

また、ヒリヒリ感だけでなく、かゆみを伴う方も多いでしょう。しかし、刺激に弱くなっている肌をかいてしまうと、肌を傷つけ、かゆみの症状が悪化してしまうので注意しましょう。

 

次に、肌がカサついて粉を拭いたようになった状態や肌の赤みです。この症状は、見た目にも不健康な印象を与えてしまいます。さらに、肌がカサついていることで化粧ノリも悪くなってしまい、肌の赤みをファンデーションなどで隠したくても上手にカバーできないなど、悪循環に陥る可能性も高いのです。

 

 

目次へ

今からできるニキビ対策

ここまで、敏感肌とニキビについて説明してきましたが、ニキビを発生しにくくさせるにはどうすれば良いのでしょうか。ここからは、今からできるニキビの対策方法について紹介します。

 

ニキビを遠ざける生活習慣

 

ニキビや敏感肌の原因には、生活習慣が大きく影響しています。そのため、生活習慣を見直して、ニキビを遠ざける生活習慣を心がけることが重要です。

 

まずは、食生活を見直して、体の内側からケアしていきましょう。特に、を意識することがおすすめです。

 

また、ストレスも皮膚のターンオーバーに影響を与えます。そのため、ストレスをため込まないよう、自分なりのリフレッシュ方法を見つけるなどして、ストレスと上手に付き合うようにしましょう。

 

睡眠不足もニキビの原因のひとつといわれています。だからこそ、十分な睡眠は大切です。しかし、単に睡眠をとるだけではなく、睡眠時間と同様に睡眠の質も重視することを意識しましょう。寝つきが悪い、いくら寝ても体がだるいなどの自覚症状がある場合は、枕や寝具を変えたり、寝室の環境を整えたりして、睡眠の質を向上させるように意識してみてください。

 

そして、お酒やコーヒーなどの嗜好品も摂りすぎないよう、注意が必要です。アルコールやカフェインの過度な摂取は、血行を悪くしたり睡眠不足の原因になります。それにより、代謝が悪くなって皮膚のターンオーバーが乱れてしまうこともあるので、できるだけ控えるようにしましょう。

 

ニキビを防ぐためのスキンケア

 

スキンケアの見直しも、ニキビを防ぐ効果が期待できます。ニキビ対策の基本は、肌を清潔に保つこと。ただし、肌の汚れを落としたいからといって、洗浄力の強すぎる洗顔料を使ったり、ゴシゴシとこするように洗ったりするのはNGです。過剰な洗顔は皮膚のバリア機能を低下させる可能性が高いので、敏感肌用などの洗浄力がマイルドな洗顔料をよく泡立てて、肌に刺激を与えないようにやさしく洗いましょう。

 

そして、特に重要なのが保湿です。皮膚のバリア機能が低下すると、水分を維持することができなくなり、肌は乾燥してしまいます。そのため、不足しがちな水分をしっかり補う必要があります

 

敏感肌によるニキビの場合、低刺激なアイテムを選ぶことが大切です。さらに保湿についても意識して、乳液や美容液もオイルコントロール効果のあるものや、ニキビ用部分美容液なども選ぶようにしましょう。

目次へ

まとめ

敏感肌とニキビの関係性について紹介してきました。ニキビは年齢問わずできてしまうものですが、生活習慣や日頃のスキンケアを見直すことで防ぐこともできるので、ぜひ今回紹介した対策方法を試してみてください。

 

 

【この記事の監修医師】

鼻岡 佳子 先生

 

鼻岡けいこ皮フ科クリニック院長。医学博士。開院まで20年弱、県内外の大学病院や総合病院の医師としてアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、皮膚癌、小児皮膚科治療、美容皮膚科治療など幅広い年代の皮膚疾患・皮膚科治療に携わる。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・指導医。日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医。日本抗加齢医学会専門医。