かゆがる子供を何とかしてあげたい!原因と対策を知ろう

子供がかゆがると、親としてはどうにかしてあげたいものですが、かゆみの原因はなかなか分からないものです。体がかゆいと睡眠が十分に取れないなど、子供にも大きなストレスになります。 この記事では、子供の体のかゆみにはどんな原因が考えられるのか、どう対処すれば良いのか解説します。


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子供の体がかゆくなる原因と対策①【外的要因】

子供の体がかゆくなる原因には、外的要因と内的要因とが考えられます。かゆみを鎮めるためには、原因がどこにあるのかを見極め、それに合った対策を講じることが大切です。

まずは、かゆみを引き起こす外的要因と対策について解説します。

あせも

夏の時期の場合は、あせもの可能性があります。あせもとは、高温多湿のもとで発症しやすい皮膚疾患で、赤いブツブツができるのが特徴です。

体の中でも、特に首や腕、足の関節部分にできやすく、胸や背中など体の広い範囲にできるケースもあります。また、大人より汗をかきやすい子供は、季節を問わず悩まされることもあります。

原因・症状

高温多湿な時期に大量の汗をかくことで、汗の出る汗管が詰まって、汗を排出できなくなるのが原因です。症状としては、小さな水ぶくれや赤い丘疹ができ、赤みがある場合はかゆみがあります。

対策

汗が出る汗管が詰まるのが原因なので、穴の詰まりを防ぐことで対策できます。具体的には、汗をかいたらこまめにふき取り、できればシャワーで洗い流し、汗をかいた後は着替えるようにしましょう。

皮膚を清潔に保つことが大切なので、入浴時はよく泡立てた石けんやボディシャンプーで洗います。ただし、ゴシゴシとこすらず、泡でなでるようにやさしく洗うようにしてください。

入浴後は肌を保湿して、皮膚のバリア機能をサポートしましょう。
かゆみがある場合は、かゆみ止めを塗ります。かゆいからとかいてしまうと悪化の原因になるので、かかずにかゆみ止めを塗る習慣を付けましょう。

また、風通しの良い衣服を着て、蒸れを防ぐことも大切です。

乾燥肌

乾燥肌も体のかゆみを引き起こします。乾燥肌とは、皮膚のもっとも外側にある角層の水分量が低下し、乾燥した状態にある肌のことです。

原因・症状

乾燥肌の主な原因は、空気の乾燥や寒さ、摩擦などの刺激にあります。そのため、特に秋~冬にかけて肌が乾燥しやすいですが、暑い季節でも紫外線による日焼けやエアコンによる空気の乾燥などの影響で、乾燥肌に悩まされるケースもあるため、一年を通じて注意が必要です。

また、子供の皮膚はバリア機能が成熟していないため、乾燥しやすい状態にあります。皮膚が乾燥してカサカサになると、外的刺激に弱くなるためかゆみが出るのです。

対策

乾燥肌が原因で体がかゆい場合は、かゆみ止めを塗るとともに、肌をしっかり保湿しましょう。肌を保湿することで、皮膚のバリア機能をサポートして、かゆみの原因となる肌の乾燥に対処することができます。

しもやけ

寒い冬の時期の場合は、しもやけの可能性があります。しもやけは血行が悪くなって起こり、かゆみを引き起こします。手足の指や耳たぶ、鼻、頬など外気に触れやすい部分がなりやすく、赤くなって腫れ、かゆみがある場合は、しもやけを疑ってみましょう。

原因・症状

しもやけができる原因は、血行不良です。皮膚がうっ血して赤く(もしくは赤紫色に)腫れ、痛がゆいのが代表的な症状です。悪化すると水ぶくれができたり、ただれたりすることもあります。

対策

腫れがひどい場合は皮膚科を受診し、手足の血行を良くする内服薬や外用薬を処方してもらいましょう。

マッサージによる血行促進もおすすめです。入浴後にクリームをたっぷりと塗って、手や足の指先からやさしくマッサージするのを習慣にすると良いでしょう。

また、しもやけは温まるとかゆくなるので、寒いからと急に温め過ぎないように注意してください。
予防のためには、暖かい服装をして体を冷やさないことも大切です。マフラーや手袋で外気から肌を守るのもおすすめです。

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子供の体がかゆくなる原因と対策②【内的要因】

子供の体がかゆい原因が、内的要因にあることもあります。内的要因としては、アレルギー疾患が原因のことがあり、代表的なものとして、じんましん、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎が挙げられます。

食物アレルギー

食物アレルギーの原因食物には、エビ・カニ、卵、小麦、肉、青魚、ナッツ類などが挙げられますが、何が原因でアレルギー症状を引き起こすかは人により異なります。

アレルギーで体がかゆい場合、原因となるものに接触しない、食べないことが重要です。

そのため、早めに皮膚科を受診して、原因物質を特定しましょう。それが、アレルギーによるかゆみを鎮めるための第一歩につながります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、アトピー素因を持っている人がかかりやすい皮膚疾患です。

乳児期に発症すると、頭や顔に赤くじゅくじゅくした湿疹ができることが多く、幼児期・学童期になると、皮膚がカサカサし、ひじやひざの関節の内側に湿疹ができることが多いです。いずれにしても、強いかゆみを伴う点が特徴です。

早めに治療を開始することが望ましいため、症状がある場合は皮膚科を受診し、処方された外用薬を指示されたとおりに塗りましょう。

また、日常のスキンケアでは、入浴時に体をやさしく洗うこと、入浴後はしっかりと保湿することといった、スキンケアの基本をしっかり守ることが大切です。

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子供がかゆがるときの対処法

かゆいときは、ついかきむしりたくなってしまうものですが、かゆみを止めるためには、かかないことが大切です。でも、かゆみを我慢するのは大人でも大変ですよね。子供がかゆがるときにはどうすればいいのか、対処方法を紹介します。

かきむしるのが良くない理由

かゆいところをかくと、一時的にはかゆみが落ち着きます。しかし、皮膚を傷つけたり、皮膚トラブルを悪化させたりするため、かいてしまうのは良くありません。

かくことでかゆみ物質であるヒスタミンが放出され、皮膚が外部の刺激に敏感になり、わずかな刺激でもかゆみが起こりやすくなります。また、かくことで皮膚の角層が傷つき、皮膚のバリア機能がさらに低下するため、かゆみの範囲が広がることにもつながりかねません。

このような理由から、どんなにかゆくても、かいてしまうと悪循環です。かくことで、さらにかゆくなってしまい、どんどん症状が悪化してしまいます。

かゆみを落ち着かせるには

皮膚の温度が上がるとかゆみが増すため、子供がかゆがる場合は、その部分をタオルで包んだ保冷剤で冷やしてあげるのがおすすめです。
また、かゆいことに意識が集中してしまうと余計にかゆくなるため、他のことに集中するように促しましょう。

服選びにも注意が必要です。化学繊維の衣服は肌に刺激を与えることもあるので、刺激の少ない素材を選んであげましょう。吸湿性にすぐれた木綿の衣類は、デリケートな子供の肌にもおすすめです。

また、かきむしって皮膚を傷つけるリスクを減らすため、爪を短く切っておくようにしてください。特に子供は外で遊ぶため、爪の中に汚れがたまりやすいので、汚れた爪でかいてしまうことのないように、短く切ってあげましょう。

入浴時には、体の洗い方に注意しましょう。皮膚を清潔にするのは大切なことですが、体を洗うときにナイロンタオルなどで強くこすると、悪化の原因となるので注意してください。石けんをよく泡立てて、泡でなでるようにやさしく洗うようにしましょう。

入浴後は、忘れずにしっかりと保湿することも大切です。お風呂上がりに子供にクリームやローションを塗ってあげるのを習慣にすれば、親子のスキンシップにもなりますよ。

そして、ついつい子供に何度も「かいちゃダメ」と言ってしまいそうになりますが、子供にとってかゆみを我慢するのは大変なことです。「かいちゃダメでしょ!」と注意されることが続くと、ストレスがたまって余計にかきむしってしまうことも。すぐにかゆみ止めを塗りかゆみを止めてあげるようにして、かかないでいられたことを褒めてあげることをおすすめします。

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発熱などを伴うかゆみの場合は病院へ

発熱を伴うかゆみの場合は、ウイルスによる可能性があるため、すぐに小児科を受診するようにしましょう。

赤いぶつぶつや発熱などの症状がみられるウイルス性の感染症には、以下のものがあります。

・はしか
・水ぼうそう
・風疹

発熱の他にも、腹痛や嘔吐、腫れや痛みを伴うかゆみがあれば、何らかの感染症の可能性があるため、すぐに小児科を受診しましょう。

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まとめ

子供が体をかゆがる場合、なるべく早くどこに原因があるのかを見極めて、それに沿った対策を講じるようにしましょう。かゆいからとかいてしまうのは、症状を悪化させてしまう原因となってしまいます。こちらで紹介した方法を参考に対策してみてください。

症状がなかなか治まらない、かゆみと同時に発熱がある、痛みや腫れを伴う場合には、早めに小児科の受診を検討してください。

 

 

 

【この記事の監修医師】

鼻岡 佳子 先生

鼻岡けいこ皮フ科クリニック院長。医学博士。開院まで20年弱、県内外の大学病院や総合病院の医師としてアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、皮膚癌、小児皮膚科治療、美容皮膚科治療など幅広い年代の皮膚疾患・皮膚科治療に携わる。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・指導医。日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医。日本抗加齢医学会専門医。