かゆい!乾燥肌が引き起こす、つらいかゆみの対策とは?

乾燥肌になると、皮膚がカサカサな状態になるだけでなく、かゆみを引き起こすことがあります。しかし、かゆいからといってかいてしまうと、皮膚を傷つけてしまうのが気になりますよね。そこで、乾燥肌のかゆみを止めるために、日常でできる対策をまとめました。


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そもそも肌が乾燥するとかゆくなる原因とは

肌が乾燥するとかゆくなってしまうのには、主に2つの原因があります。

皮膚のバリア機能の低下

皮膚は、表面から表皮、真皮、皮下組織の3層でできており、表皮の外側は薄い角層で覆われています。この角層は、水分を保つ天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質、皮脂膜などからできており、外部の刺激から肌を守るバリア機能を持っています。

しかし、空気の乾燥などによって角層の水分量が減ると、皮膚の持つバリア機能が弱まってしまいます。その結果、外部刺激に反応しやすくなりかゆみが起こってしまうのです。また、刺激が慢性化すると、本来表皮と真皮の間にあるかゆみを伝える神経(知覚神経)の末端が角層近くにまで伸びる現象が起こり、少しの刺激でもかゆみを感じやすくなります。

かゆみの悪循環に陥っている可能性がある

かゆみがあると、ついかいてしまうこともあるでしょう。しかし、これが新たなかゆみを引き起こすのです。

皮膚をかくと、その刺激によって発生する「神経ペプチド」が、かゆみを引き起こす「ヒスタミン」の分泌を促し、さらにかゆみが強くなってしまいます。また、かくことによって炎症が起きたり、皮膚のバリア機能を壊してしまったりするので、さらにかゆくなるという悪循環に陥ります。

かくと一時的にかゆみは治まったような気がしますが、かえってひどくしてしまうので、かかないようにしながら、かゆみの原因を取り除くことが大切です。

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【肌の乾燥】”かゆみ”を止めたいときの対策方法

乾燥による肌のかゆみを止めるために、日常でできる対策を紹介します。

対策①まずは肌に触れる刺激物を防ぐ

かゆい場所には刺激を与えないようにしましょう。衣類や髪の毛が肌に触れて刺激になるほか、花粉などのアレルギー原因物質にも注意が必要です。また、汗が刺激になることもあるので、汗をかいたらこまめにふき取り、帰宅したら早めにシャワーで洗い流しましょう。

対策②メイク用品を変える

乾燥肌の方は、皮膚のバリア機能が低下しているため、刺激が強いメイク用品は控えましょう。乾燥肌や敏感肌向けの商品を使うのがおすすめです。

また、メイク用品に雑菌が繁殖して、刺激となっている可能性もあります。パフやブラシなどは、定期的にお手入れして、清潔な状態で使用しましょう。

対策③刺激が強い食べ物を控えて食生活を見直す

香辛料などの刺激物を食べると、体が温まりかゆみが出やすくなります。刺激が強い食べ物は、できれば控えたほうが良いでしょう。

また、バランスの良い食生活を心がけることも効果的です。乾燥肌の場合、ターンオーバーが乱れていることもあるので、皮膚の代謝を良くするビタミンA、B2、Cなどを、不足しないようきちんと摂りましょう。緑黄色野菜がおすすめです。

対策④睡眠をしっかりとる

かゆみのもとである乾燥肌や肌荒れには、睡眠不足も関係しています。睡眠不足によって、全身の血液の流れが滞り、皮膚の代謝を妨げるといわれています。また、睡眠中には細胞の修復や再生に関係する成長ホルモンが分泌されるので、睡眠が足りないと修復が十分に行われません。

規則正しい睡眠を意識して、忙しくてもたまにはゆっくりと休むよう心がけましょう。より良い睡眠のために、できるだけ毎日規則正しく同じ時間に寝るようにしたり、光の刺激を受ける就寝前のスマホの利用は控えたり、できることから心がけてみましょう。

対策⑤暖房・冷房器具の調整

室内の空気が乾燥していると、皮膚の水分が奪われて乾燥しやすくなります。注意したいのが、暖房や冷房による空気の乾燥です。

エアコンの設定温度を控えめにする、空気が乾燥している場合には加湿器を利用するなどして、室内の空気の乾燥を防ぎましょう。洗濯物を部屋干しするだけでも、湿度を上げることができます。

対策⑥保湿ケアはバリア機能を保てるものを使う

乾燥肌には、保湿ケアが大切です。毎日の洗顔や入浴によって皮膚の水分は奪われてしまうので、洗顔や入浴後には、できるだけ早く化粧水などを用いて肌に水分を補給しましょう。乾燥肌に悩んでいるなら、保湿成分の中でも、皮膚のバリア機能に着目したスキンケア商品をおすすめします。

また、スキンケアは正しい順番で行いましょう。クレンジング、洗顔、化粧水、美容液、乳液・クリームの順番が基本です。順番が間違っていると、スキンケア商品の働きを十分に発揮させることができないばかりか、肌に負担をかけてしまうこともあります。

忙しくて十分にスキンケアの時間が取れないという方は、保湿パックなどを利用するのも効果的です。ただし、かゆみがひどく、化粧水がしみるような場合には、スキンケアがかえって刺激となってしまうこともあります。低刺激性のスキンケア商品を選び、できるだけシンプルなケアにとどめましょう。

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【頭皮の乾燥】”かゆみ”を止めたいときの対策方法

乾燥肌の方は、頭皮も乾燥してかゆくなることがあります。頭皮のかゆみを止めたい場合には、2つの対策が有効です。

対策①シャンプーと洗い方を変える

頭皮がかゆくなる場合、シャンプーが合っていない可能性があります。洗浄力の強すぎるシャンプーは、頭皮の油分を奪いすぎるため、乾燥が進んでしまいます。頭皮のかゆみが気になる場合には、低刺激性の商品を選びましょう。

洗い方にも注意が必要です。ゴシゴシと爪を立てて洗ってしまうと、必要な皮脂まで落とし過ぎてしまったり、頭皮を傷つけてしまったりすることがあり、それらがかゆみを引き起こすことがあります。

シャンプーをする際には、しっかり泡立て、指の腹で洗うことを意識しましょう。また、すすぎ残しも頭皮のトラブルを起こしてかゆみの元となるので注意しましょう。

対策②ドライヤーのかけ方を変える

髪を洗った後の乾かし方によっても、頭皮の乾燥を招いてしまうので気を付けましょう。ドライヤーを長時間かけすぎると、頭皮が乾燥してしまう原因となります。かといって、ドライヤーをかけずに自然乾燥させるのも良くありません。頭皮が濡れたままの状態が長く続くと雑菌の繁殖の原因となり、かゆみやフケが発生してしまうことになるからです。

頭皮の乾燥を防ぐために、正しいドライヤーのかけ方をマスターしましょう。

まず、ドライヤーの前に、しっかりとタオルドライを行います。このとき、髪の毛だけでなく、頭皮の水分もやさしく拭き取りましょう。これで、ドライヤーをかける時間を短縮することができます。

そして、ドライヤーは髪から10cm以上離し、髪の根元、内側から乾かしていきましょう。長時間、同じところに熱風を当て続けると乾燥の原因になるので、根元に手を入れて毛先を揺らしながらかけると、熱風が一か所に集中することを防げます。表面を乾かすのは、髪の根元が十分に乾いてからです。そして最後に、こもった熱を冷ますため、冷風をかけましょう。

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まとめ

肌の乾燥によるかゆみには、まずかかないこと、そして保湿を行うことが重要です。正しい保湿対策で皮膚を守る角層のバリア機能を取り戻しましょう。また、日常生活にもさまざまなかゆみ対策方法があります。思わぬ習慣が乾燥を進めてしまっていることがあるので、見直してみてください。

 

 

 

【この記事の監修医師】

鼻岡 佳子 先生

鼻岡けいこ皮フ科クリニック院長。医学博士。開院まで20年弱、県内外の大学病院や総合病院の医師としてアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、皮膚癌、小児皮膚科治療、美容皮膚科治療など幅広い年代の皮膚疾患・皮膚科治療に携わる。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・指導医。日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医。日本抗加齢医学会専門医。