温度差“かかと荒れ”に注意!早めのケアでスベスベかかとを手に入れよう

気温が下がり、空気が乾燥するこれからの季節に忘れてはならないのが、「かかとケア」です。顔や手のように、目に見える場所ではないことから、気が付いたときには重症化していることも少なくありません。痛みがひどくなると歩行に影響し、歩きにくくなるだけでなく、膝痛、腰痛、肩こりなど全身のトラブルに発展する可能性もあります。寒さが厳しくなる前にセルフチェックを行い、正しいケアを始めることが重要です。


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1.猛暑の後の秋冬は、「温度差かかと荒れ」に注意

今年は8月の猛暑日(東京都)の日数が、観測史上最多となり、記録的な猛暑となりました。猛暑日とは、最高気温が35℃を超えた日のことです。気温が30℃以上になるとアスファルトの路面温度は50℃以上に及ぶとされ、冷房の効いた部屋との行き来により足裏の皮膚には温度差によるストレスがかかります。素足にサンダルを着用することも多い夏は、さらに温度差のストレスを受けやすい状態にあり、秋が始まる前にすでにかかと荒れを起こしている場合が少なくありません。

そもそも足の裏は皮脂腺がなく乾燥しやすい部分です。さらに、かかとには体重の70%の圧力がかかるといわれており、立位や歩行による圧力を日々受けています。かかとはその衝撃を吸収するために脂肪組織で覆われていますが、皮膚にはかなりのストレスがかかっています。また、気温差が激しくなると自律神経を介して脂肪組織の中の毛細血管が収縮し、栄養が皮膚まで届きにくくなり、皮膚の新陳代謝が遅くなります。これらの要因により、かかと荒れが起こるのです。

2.スマホでかかと荒れをセルフチェック

まず、自分でかかとの荒れに気付くことが重要です。しかし、自分の目でかかとをチェックする体勢はやりにくく大変です。そこで、携帯電話のカメラでかかとを撮影して状態をチェックする、ユースキン製薬が開発した「フットセルフィ―」を紹介します。

<フットセルフィ―の方法>
1.椅子もしくは床に座り、かかとが見える体勢になる。(無理のない体勢で行ってください。)

2.スマートフォンカメラから10㎝ほど離してかかとを撮影する。
(カメラの位置は、ピントが合うように微調整してください。)

3.撮影した写真を拡大して見る。

 

 

 

 

 

撮影した画像を見て、以下をチェックしましょう。
●皮膚の状態
カサつき、皮むけ、ひび割れがないかどうかをチェック
●かかとの皮膚の色
血色の良い肌色であるかチェック、黄色や紫色を帯びていたら要注意
黄色は角質層が肥厚しているサイン、紫色は血行不良のサインです。

ユースキン製薬の調査※によると、かかとのケアを全く行っていない人がフットセルフィ―を行ったところ、約半数の方がケアの必要性を感じたと回答しました。かかと荒れに気付くことが、重症化を防ぐ第一歩であることがわかります。

※「かかと荒れとかかとケアに関する実態調査」2018年2月 ユースキン調べ(n=313)

3.正しいクリームの塗り方で保湿、マッサージで血行促進を

フットセルフィ―でかかと荒れを発見したら、本格的な冬を迎える前に早めにかかとケアを始めましょう。ケアの方法は保湿とマッサージです。
保湿クリームの塗り方のコツは、タイミングと量にあります。角質に水分を含んでいる入浴後がタイミングとして有効です。入浴後が難しい場合は、寝る前でもよいでしょう。
保湿クリームの量は、人差し指の指先から第一関節までの量が片足分です。
最後に塗り方です。かかとを手のひら全体で包むようにして温め、マッサージをしながら塗るのがおすすめです。

かかとケアを習慣化して、この冬の毎日のスキンケアに組み入れるとよいでしょう。
また、毎日のかかとケアの前に「フットセルフィ―」も一緒に行えば、かかとケアの効果(かかとの状態の変化)を確認できます。数日経っても改善しない場合は、足白癬(水虫)や掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)などの足の病気の可能性もありますので、皮膚科を受診してください。

4.ビタミンE配合が有効、プッシュ式のポンプタイプが感染症対策に

かかとケアのための保湿クリームは、ビタミンEが配合されたものがおすすめです。
ビタミンEが配合されたものは、保湿効果だけでなく血行を促進する作用も期待できるので、血行不良によるかかとの荒れに有効です。
尿素配合タイプは角質を柔らかくしますが、深いひび割れには刺激になることがあるので注意が必要です。

今年は感染症予防の視点からも、プッシュ式のポンプタイプの保湿クリームをおすすめします。ポンプタイプなら、指が直接クリームに触れることがないので、家族全員でいつでも清潔に使えます。

野村有子医師からのワン・ポイントアドバイス

今年は記録的な猛暑により、夏場からかかとが荒れている方も多いのではないでしょうか。それを放置したまま冬になると、かかと荒れが悪化して痛みがひどくなり、歩行や全身のトラブルに影響する可能性が高くなります。

【かかとケアの方法】
1.『フットセルフィ―』でチェック(かかとの状態をスマホで確認)
2.入浴後か就寝前に保湿クリームでマッサージ
・保湿クリームは血行を促進するビタミンE配合がおすすめ
・ 感染症予防の視点から、保湿クリームはポンプタイプがおすすめ

かかとケアをマスターして、スベスベかかとを手に入れましょう。

 

 

野村皮膚科医院 野村 有子 院長

医学博士。慶応義塾大学医学部卒。横浜市に野村皮膚科医院を開業。
わかりやすい丁寧な指導が評判の関東屈指の人気皮膚科医。
最新の肌診断機器の導入や、アトピー性皮膚炎患者専用モデルルーム、アレルギー対応カフェも併設されている。アトピー性皮膚炎や乾燥性湿疹を中心に、男女を問わず幅広い年代の皮膚疾患の診断、治療を行っている。