敏感肌でも肌あれしない?肌にやさしいマスクの選び方

外部からの刺激に対して、肌がさまざまな反応をしてしまう敏感肌。人によっては「マスクを着用する」といった、ささいなことが原因で肌あれを起こすケースもあります。 とはいえ、医療業界をはじめ、職場によっては「マスクの着用が必須」という場合もあるでしょう。「マスクは絶対やめられないのに、どうしたら良いのだろう?」と悩んでいる敏感肌の方もいるのではないでしょうか。 そこで今回は、敏感肌の方がマスクで肌あれしてしまう理由や対処法について、解説していきます。


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敏感肌の方がマスクで肌あれを起こしてしまう理由

「マスクで肌あれする」と言うと、「え?そんなことある?」と言われることもあるでしょう。しかし、「マスクをする前は、特に目立った肌トラブルはなかったのに、マスクを付けるようになってから、肌あれに悩まされるようになった」という声をよく聞きます。その理由は、なぜなのでしょうか。

医療や介護の現場に多い「マスクの肌あれ」

マスクを使う職場として代表的なのが、医療や介護の現場です。多くの医療・介護関係者は、毎日使い捨てマスクを着用していますが、マスクによる肌あれに悩まされている方は少なくありません。

特に医療関係者は、「マスクの着用が必須」の場合が多く、なおかつマスクの着用時間も長いため、肌あれの問題はより深刻です。ひどい肌あれに悩まされていたものの、「マスクの着用をやめたら肌あれが治った」、「マスクを変えたら肌あれが軽減した」という経験を持つ方は少なくないでしょう。

マスクの着用が原因で肌あれを起こした場合、マスクの触れる部位に以下のような症状がみられます。
・乾燥
・ニキビ
・湿疹
・かゆみ
・赤み など

もともと敏感肌の方は、マスクの着用によって、このような症状が出やすい傾向にあります。

マスクによる肌あれの原因

マスクを着用することで、肌あれを引き起こす可能性があることは知っていても、どういった因果関係があるのかまでは知らない方も多いでしょう。

マスクを着用することによる肌あれは、次のような原因によるものです。

・乾燥
マスクを着用すると、マスクの中で息に含まれる水分が、水蒸気となり充満します。そして、充満した水蒸気が肌に必要な水分と一緒に蒸発することにより、肌の乾燥を進行させてしまうのです。肌が乾燥すると皮膚のバリア機能も低下するため、肌あれが起こりやすくなります。

・蒸れ
マスクを着用するとマスク内は軽い密閉状態になり、息などによって蒸れが生じます。そのため、雑菌が繁殖しやすくなり、ニキビなどの肌あれにつながります。

・抗菌剤による刺激やアレルギー
使い捨てマスクには、細菌などの繁殖を抑える目的で、抗菌剤が含まれていることが少なくありません。この抗菌剤が肌への刺激やアレルギーの原因となり、肌あれを起こすことがあります。特に敏感肌の方は、アレルギー反応を起こしやすいので注意が必要です。

・摩擦
マスクを着用すると、マスクによる摩擦が起き、それによって肌あれが起きることもあります。特に使い捨てマスクに使用されている不織布は、製品によっては肌当たりが硬いこともあり、摩擦が起きやすいことがあります。マスクによる摩擦が起きると、皮膚のバリア機能が低下し、肌あれが起きやすくなります。

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肌あれしやすいマスク

マスクは商品や種類によって、素材が異なります。そのため、特定のマスクでは肌あれが起きるけれど、別のマスクなら起きない、ということもあるでしょう。

とりわけ敏感肌の方の場合は、マスクの素材が肌へ与える影響が大きいため、注意が必要です。

抗菌剤のアレルギー

「マスクによる肌あれの原因」の項目でも触れましたが、抗菌剤が使用されているマスクを着用することで、肌あれを起こすことがあります。敏感肌の方は、アレルギーを引き起すことも。とはいえ、一般的な使い捨てマスクのほとんどに、抗菌剤が使用されています。

では、なぜ使い捨てマスクのほとんどに、抗菌剤が使用されているのでしょうか。それは、マスク内の蒸れなどによる、顔に付着したカビや細菌などの繁殖を抑制するためです。

このような理由があるため、一概に、抗菌剤が含まれているから肌あれを引き起こしているとは限りません。

不織布マスク

一昔前は、マスクというとガーゼ素材のものが主流でしたが、最近は不織布マスクが増えています。不織布マスクとは、繊維を織らずに絡み合わせて作られているマスクのことです。網目が細かいため、粒子の小さいウイルスなどの侵入を防げるというメリットがあります。

そのため、今では使い捨てマスクのほとんどが、不織布で作られています。ウイルスの侵入を防げること、使い捨てのため衛生的であることから、医療の現場や食品工場などでも広く使用されています。

このようにメリットが多い不織布マスクですが、肌触りの硬いものは、肌に当たったときに摩擦が起きやすいというデメリットもあります。特に敏感肌の方にとっては、硬い素材の不織布マスクが肌に刺激を与えてしまい、肌あれの原因になってしまうこともあります。

敏感肌の方は、マスクの素材も確認して選ぶようにしましょう。

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敏感肌のマスク肌あれ対処法

「マスクを着用すると肌あれを起こしてしまう」と分かっていても、職業柄マスクを着用せざるを得ないこともありますよね。また、風邪を引いたり花粉症だったりして、マスクが必要なケースもあるでしょう。

このような場合、何か良い対処法はあるのでしょうか。ここからは、敏感肌の方のための、マスクによる肌あれの対処法を紹介します。

マスクを着用する前のスキンケアとマスク選び・使い方

まず、マスクを着用する前には、しっかりと肌を保湿するようにしましょう。保湿することで、低下している皮膚のバリア機能を補い、肌の乾燥を防ぎ、肌あれの防止や悪化の防止につながります。
スキンケアの最後に「ワセリン」をプラスして、肌を保護するのもおすすめです。このとき、ワセリンはほんの少しの量で大丈夫です。手のひらでよくなじませてから、マスクの当たる部分の肌に、やさしくなじませるように伸ばしましょう。

つぎに、自分の顔の大きさに合ったサイズのマスクを選びましょう。ぴったりサイズのマスクは、マスクと肌との摩擦を減らすことができます。また、マスクの形状は、顔の形に合わせてデザインされた立体タイプを選べば、マスクが顔に接触する部分を最小限にできます。

不織布マスクを着用するとき、不織布マスクが直接肌にあたらないように、肌とマスクの間にガーゼを入れる使い方もおすすめです。肌とマスクの間にガーゼを入れると、マスクによる乾燥や蒸れの軽減につながります。肌にやさしい素材のガーゼを入れることで、マスクによる肌への摩擦も抑えることができます。中のガーゼが湿ってきたら、新しい清潔なガーゼと交換してくださいね。

そして、長時間のマスクの着用は蒸れたり、不衛生な状態になったりします。これらも肌あれの原因となるため、清潔なマスクへこまめに取り換えるようにしましょう。同じマスクを何日も使用するのはもちろんNGですが、1日中同じマスクを使用するのもおすすめできません。マスクを外したタイミングで、新しいマスクへ換えるようにしましょう。

敏感肌用のマスクを使う

職業柄、使い捨てマスクを着用する必要がある方もいるでしょう。そのような方は、肌にやさしい敏感肌用のマスクを探してみてください。

確かに、一般的な使い捨てマスクは、不織布をメインで使用しているものが多いですが、なかには、不織布でも肌触りがやわらかく、肌にやさしいマスクも販売されています。
また、マスクの素材にも注目しましょう。木綿(コットン)の割合の多いマスクは、敏感肌の方におすすめです。肌に触れる内側が木綿(コットン)というタイプもあります。マスクを選ぶ際は、素材にも注目して探してみましょう。

ほかにも、敏感肌の方用に、抗菌剤などが無添加のマスクも販売されています。自分の肌との相性を見ながら、マスクを選ぶようにしましょう。

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まとめ

敏感肌の方の場合、マスクの着用が肌あれの原因となることがあります。マスクの着用によって肌あれが起きた場合は、マスクの選び方を見直してみましょう。

抗菌剤を使用したマスクや、肌触りの硬い不織布マスクを避け、肌にやさしい敏感肌用のマスクを選ぶようにしてください。加えて、こちらで紹介した対処法を行って、マスクによる肌あれを軽減しましょう。

 

 

【この記事の監修医師】

鼻岡 佳子 先生

 

鼻岡けいこ皮フ科クリニック院長。医学博士。開院まで20年弱、県内外の大学病院や総合病院の医師としてアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、皮膚癌、小児皮膚科治療、美容皮膚科治療など幅広い年代の皮膚疾患・皮膚科治療に携わる。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・指導医。日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医。日本抗加齢医学会専門医。