敏感肌とは?基本から対策まですべてを紹介

「敏感肌」という言葉を知っていても、実際にはどのような肌状態のことを指すのか、具体的な詳細については知らない人も多いのではないでしょうか。 この記事では、「知っているようで意外と知らない敏感肌」について、基本的な知識や改善法などを紹介していきます。


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もしかして自分は敏感肌?症状をチェック

「なんだか肌の調子が今までと違うけど、敏感肌なのかどうかわからない」という人は少なくありません。
敏感肌がどのような症状であり、なぜ敏感肌になってしまうのか、まずは概要と原因について説明します。

敏感肌ってどんな状態?

最初に知っておくべき前提として、皮膚科学的には「敏感肌」の明確な定義がない、ということがあります。一般的に、敏感肌とは「皮膚のバリア機能が健康な肌と比較して低下している状態」を指します。
皮膚のバリア機能が低下していると、様々な肌トラブルを引き起こしやすくなってしまいます。例えば、「洗顔後や化粧品を塗った後に、肌がヒリヒリと焼けるように感じる」「肌がつっぱる」などといった状態も、敏感肌が理由かもしれません。

敏感肌になってしまう主な原因

では、敏感肌になってしまう原因とはいったい何なのでしょう。
その原因は大きく「外的要因」と「内的要因」の二つに分けられます。

まず、外的要因として肌に大きく影響を及ぼすのが空気の乾燥です。空気が乾燥するのは冬だけでなく、夏場のエアコンでも室内の空気は乾燥しています。空気が乾燥することで、必然的に肌のうるおいは奪われてしまうでしょう。そして、肌の乾燥を引き金に皮膚のバリア機能が低下してしまい、結果として敏感肌になってしまうと考えられています。

また、不適切なスキンケアも外的要因の一つといわれています。肌の汚れをしっかりと落としたいあまり、クレンジングや洗顔の際に肌をゴシゴシ強くこすってしまうことや、メイクをしたまま就寝してしまうこと、保湿ケアを怠ってしまうことなどは肌にとってNGな行為です。敏感肌が気になる場合は、スキンケアを一度見直しましょう。洗顔料や保湿クリームなどのスキンケアアイテムは低刺激なものを選び、肌に負担のかからないケア方法に変えていくようにしましょう。

次に、敏感肌の内的要因として大きく影響しているのが、生活習慣の乱れです。仕事や家庭のストレスがたまる、忙しさで睡眠時間が短くなる、ついつい食事が偏るなど、生活習慣の乱れは肌へのダメージにつながるといわれています。時間の使い方を工夫したり、食生活を改善したりするなど、生活習慣を見直すことも敏感肌予防において大切といえるでしょう。

そして、加齢や体質変化も肌の変調を引き起こす原因になります。肌の状態は表皮・真皮が薄くなったり、肌の弾力が低下したりするなど、年齢を重ねるごとに変わっていき、若いころより外部刺激に弱くなると考えられています。そのため、ちょっとした刺激でも肌はダメージを受け、敏感になってしまうのです。

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敏感肌で起こる肌トラブルについて

ここまでは、「敏感肌とはどのような状態なのか」、「敏感肌になってしまう原因」について説明してきました。ここからは、敏感肌によって引き起こされる肌トラブルについて、具体的に解説していきます。

敏感肌の多くは肌が乾燥している状態

敏感肌の一番の特徴として、皮膚のバリア機能の低下により肌が乾燥状態にあるということがあります。皮膚の角層細胞間にうるおいを蓄積する「セラミド」などの角層細胞間脂質という物質が不足してしまうと、皮膚の水分量が減少してしまい、肌が乾燥してしまいます。このような状態の肌は、ちょっとした刺激にも影響されやすくなり、肌がヒリヒリしたりかゆみを感じたりしてしまいます。また、敏感肌は顔だけだと思われがちですが、皮膚は全身を覆っているので腕や脚など全身が敏感肌になる可能性も十分あります。「空気の乾燥が気になる」といった状況で、「首回りがかゆい」「ひじの内側が赤くなっている」などといった症状がある場合は、体の皮膚が敏感肌になっている可能性が高いといえるでしょう。
さらに、頭皮が敏感肌になってしまうと、これまで使っていたヘアケアアイテムが頭皮にしみたり、乾燥によりフケが発生したりすることもあります。

美容にもマイナスな影響

敏感肌は美容においてもマイナスな影響を及ぼしてしまいます。

まず、敏感肌になってしまうと、肌表面のキメが乱れ、化粧ノリが悪くなるケースがあります。気になるシミや毛穴をカバーするためにメイクをしても、化粧ノリが悪ければ上手にカバーすることはできません。それどころか、逆に肌の凹凸が目立つようになってしまう可能性もあります。

そして、敏感肌は肌の赤みの原因にもなります。
皮膚が赤くなるのは免疫反応のひとつであり、生体を守るための炎症反応によるものといわれています。敏感肌の場合、肌は少しの刺激にも過敏になり、その刺激によって炎症を引き起こしてしまうのです。

また、敏感肌による皮膚のバリア機能の低下と肌の乾燥は、過剰な皮脂分泌の原因となり、ニキビをできやすくしてしまうと考えられています。「ニキビを目立たなくするためにメイクをしたけれど、化粧ノリが悪くてうまくカバーしきれず、なんだか不健康な印象を与えてしまう」という悪循環に陥ってしまうケースもあります。

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敏感肌への対処法

では、敏感肌にはどのような対処をすれば良いのでしょうか?
この項では、敏感肌への対処法について紹介していきます。

日々のスキンケア

まずは、日々のスキンケアを見直してみましょう。
肌を清潔に保つための「洗浄」ですが、洗浄力の高いメイク落としや洗顔料では、肌に必要な皮脂までも過剰に洗い流してしまうこともあり、皮膚のバリア機能の低下を招いてしまう可能性があります。そのため、洗浄に使うアイテムはできるだけ敏感肌用のものを選ぶようにしましょう。
オイルクレンジングは皮脂を過剰に落としてしまう場合もありますし、ピーリング剤などの酸が入っている洗顔料は肌に刺激が強い場合もあるので避けたほうがよいでしょう。
また、クレンジング・洗顔の方法にも注意が必要です。クレンジングの際は、メイクを浮かび上がらせてから、やさしく肌をなでるようにしてメイクをオフし、しっかりと泡立てた洗顔料で肌に摩擦を与えないように汚れを落とすのがポイントです。

次は、乾燥した肌にうるおいを与える「保湿」です。化粧水で肌に水分を与え、その上から乳液やクリームなどの油分を含むアイテムを重ねて水分の蒸発を防ぎます。化粧水や乳液は、低下しているバリア機能を補う効果が期待できる、セラミドやスクワランなどの保湿成分配合のものを選ぶと効果的です。

そして、意外と見落としがちなのが、「肌を紫外線から守ること」です。紫外線は肌にダメージを与える大きな原因の一つで、日焼けやそれに伴うシミ・そばかすの原因となるだけでなく、紫外線による刺激は敏感肌の大敵である肌の乾燥も引き起こします。外出の際は、日やけ止めや日傘などで紫外線から肌を守ることも忘れないでください。

生活習慣の改善

生活習慣の改善も肌のためには大切です。
そこで、まずは食生活を見直してみましょう。栄養バランスが崩れてしまうと肌にも影響が出やすくなるため、3食しっかり、バランスの良い食事を心がけましょう。

さらに、食事と同様に重要なのが睡眠で、睡眠不足も肌の調子を悪くする原因のひとつです。しっかり睡眠時間を取ることは、肌の調子を整えることにつながります。とはいえ、どうしても睡眠時間が十分に取れないという場合は、睡眠の質を向上させるのも有効な改善方法です。枕を変えたり、寝室の環境を見直したりすると良いでしょう。

また、過度なアルコールやカフェイン摂取も肌には良くありません。過度なお酒やコーヒーは極力控えるようにしましょう。同じく、タバコも肌の状態を悪くします。タバコは美肌サポートに欠かせないビタミンCを破壊してしまうので、喫煙者の方はできる限り禁煙することが望ましいです。

その他、過剰なストレスも敏感肌の原因といわれています。できるだけストレスを溜め込まないようにして、心身ともに健康的な状態を維持することも、敏感肌の改善へとつながります。
女性の場合、月経によるホルモンバランスの乱れも、敏感肌になってしまう原因のひとつです。そんなときは、特に保湿ケアをしっかりと行うようにして、できるだけ肌に刺激を与えないように注意することが重要だと覚えておきましょう。

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まとめ

今回は、敏感肌の概要、原因と対策について紹介しました。
「肌の調子が今までと違ってヒリヒリする」「赤みが気になる」といった自覚症状があるなら、乾燥やストレスが原因で敏感肌になっている可能性があります。ここで紹介した内容を参考に、生活習慣やスキンケアを見直して、健康的な肌状態を取り戻してください。

 

 

【この記事の監修医師】

鼻岡 佳子 先生

 

鼻岡けいこ皮フ科クリニック院長。医学博士。開院まで20年弱、県内外の大学病院や総合病院の医師としてアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、皮膚癌、小児皮膚科治療、美容皮膚科治療など幅広い年代の皮膚疾患・皮膚科治療に携わる。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・指導医。日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医。日本抗加齢医学会専門医。