和食を彩る名脇役!「しそ」の栄養について

他の薬味とはまた違った、独特の香りを放つ「しそ」は、日本では昔から、薬味や刺身のツマとして重宝されてきました。近年は、そ … 続きを読む 和食を彩る名脇役!「しそ」の栄養について


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他の薬味とはまた違った、独特の香りを放つ「しそ」は、日本では昔から、薬味や刺身のツマとして重宝されてきました。近年は、その香りを楽しむだけでなく、抗菌・殺菌効果や防臭効果など、さまざまな目的で使用されています。

薬味の印象が強い「しそ」ですが、実は、栄養豊富な万能食材でもあることをご存知でしょうか。このページでは、「しそ」の栄養面に注目して、その魅力を紹介していきます。

薬味としても栄養面でも「しそ」は魅力的な食材

しそ特有の香りは、リラックス効果が期待できる成分で構成されています。しその香りを嗅ぐと落ち着く、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

薬味として愛用されているしそは、香りだけでなく栄養面でも注目すべき食材です。毎日の食卓の栄養バランスをより良くしたいなら、しそ料理を取り入れることをおすすめします。

そもそも「しそ」って?

 

しそは、シソ科シソ属の一年草です。生産地は東アジアが中心で、中国南部からヒマラヤにかけてが原産地とされています。

大きく分けて2種類存在し、緑色の葉の青じそと、赤紫色の葉の赤じそがあります。青じそと、スーパーでよく見かける大葉との違いが分からない、という方も多いでしょう。実は、大葉と青じそは同じものを指しています。市場での呼び名が大葉となっているだけで、青じそであることに変わりありません。

種をまけば毎年のように採れることから、一般家庭の畑などでも多く栽培され、昔はわざわざ購入せずとも手軽に入手できました。スーパーで取り扱われるようになったのは、1961年頃からのことです。

しその葉の形は、エゴマの葉の形と良く似ていますよね。これは、しそがエゴマと同じシソ科に属しているためで、一説によると、エゴマの変種がしそとして広まるようになったといわれています。

しそに含まれている栄養成分

薬味としてだけではなく、食材のひとつとしても大活躍するしそは、栄養成分を豊富に含んでいます。たとえば、しそに含まれる栄養成分の中には、以下のように健康に欠かせないものが多くあげられます。

・β-カロテン
・ビタミンB群
・ビタミンE
・ビタミンK
・鉄
・カルシウム
・カリウム
・マグネシウム
・リン

特に注目すべきは、β-カロテンです。β-カロテンは体内でビタミンAに変わる栄養成分で、しそ100gあたり11000μg含まれており、β-カロテンを含む食材の代名詞とされる人参(100gあたり9100μg)よりも多く含まれています。

β-カロテンには、活性酸素の発生を抑える働きがあるといわれているため、動脈硬化や心筋梗塞の予防の手助けになるのでは、と注目されています。β-カロテンを多く含むだけではなく、上記のようにその他のビタミン類も豊富なのが、しその特徴です。さらに、意識して取りたい各種ミネラルも豊富に含んでいることから、昔から漢方としても重宝されています。

しそを食卓に取り入れる際のポイント

 

 

豊富な栄養成分を含むしそは、意識して食卓に取り入れたい食材のひとつということがわかりましたよね。

この項目では、しそを食卓に取り入れる際のポイントを紹介します。

適量を継続して食べるのがおすすめ

しそは、バランス良くビタミン類やミネラルを含んでいる食材です。そのため、目的に合わせて適量を食べるのがおすすめです。

たとえば、しそに含まれるα-リノレン酸は、花粉症をはじめとしたアレルギー症状の緩和が期待できる成分です。α-リノレン酸は体内でEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などの多価不飽和脂肪酸に変化します。

これらの成分は、主に青魚に含まれることで有名ですが、しそからも摂取することができます。ただし、体内では合成できない必須脂肪酸であり、継続的に食事で摂取する必要があります。抗酸化作用や生活習慣病の予防など、さまざまな目的で多くのサプリメントにも配合されています。

α-リノレン酸や各種ビタミン・ミネラルを摂取したい場合は、しそを毎日継続的に食べることがおすすめします。

しそを使った料理と扱い方

しそをそのままの状態で毎日食べると、飽きてしまうのでは、と感じる方も多いでしょう。

バランスの良い食事のためにしそを取り入れたい方は、こちらで紹介する料理や活用方法を参考に、自分に合った食べ方を見つけてください。また、傷みやすいしそを大量に購入したときに役立つ、おすすめの保存方法も紹介します。

しそでワンランク上のトッピング!

しそは独特の香味で、肉・魚の両方に合わせることのできる万能な薬味です。

薬味として使うなら、以下の方法があります。

・冷ややっこの上に刻んでのせる
・サラダに加える(刻んでも、そのままでも)
・薬味として(そうめん・そばなどに)

しその香りをしっかり楽しめるのは、やはり生の状態で料理に加える方法です。独特の強い香りが苦手な方は、料理したり加工したり、食べ方を変えてみましょう。生だけではなく加熱した料理にも良く合います。おすすめは、以下の調理方法です。

・天ぷら
・肉料理に加えて(鶏肉と一緒に焼くなど)
・加工してエキスを活用(ジュース・シロップ・ゼリーなど)

軽く衣をつけて揚げる天ぷらや、肉料理のアクセントに加えると、独特の強い香りを抑えつつ美味しさを楽しむことができます。

また、大量のしそを摂取できるのが、ジュースやシロップ、ゼリーなど、エキスを活用した料理です。具体的な作り方のひとつを紹介します。

しそ100gあたり360ccの水でしっかり煮た後、ザルでこし、砂糖40gを加えます。さらに酢を60cc加えて冷ましたら、しそジュースの素(シロップ)が完成です。

完成したジュースは、水でお好みの味に薄めて飲んだり、デザートにかけてシロップとして活用してください。お好みの濃さに調節したものに、寒天やゼラチンを加えて冷やせば、夏にさっぱりと食べられるしそゼリーにもなります。

ちなみに、赤じそで作ると、色鮮やかな赤じそジュースやゼリーが楽しめます。

しその保存方法

しその保存方法は、冷凍と冷蔵の2通りあります。どちらの場合も重要なのが、乾燥を防ぐことです。

葉の状態でまるごと保存する場合は、冷蔵が最適です。煮沸消毒したボトルに少量の水を入れ、葉の軸の部分のみ浸かるように立てて入れましょう。葉に水があたると、かえって傷んでしまうため、水の量を調節してください。

みじん切りなど切ったものは、冷凍保存がおすすめです。密閉できる保存袋に入れ、しっかりと封をしましょう。調理するときは解凍せず、凍った状態のまま使うようにします。

大量に購入することも多いしそは、このように適切な保存方法で冷凍庫・冷蔵庫に入れるだけで長持ちします。

まとめ

強い香味を持ち、抗菌・殺菌効果目的にさまざまな場面で活用されるしそは、そのまま食べても美味しく、豊富な栄養成分を摂取することのできる優秀な食材です。

近年ではそのパワーが改めて注目され、花粉症の時期には、しそジュースのレシピがテレビで放送されるほどです。

こちらで紹介したように、さまざまな効果が期待できるしそを、ぜひ食卓やお茶の時間に取り入れてみてください。

<記事監修>

温活料理研究家/管理栄養士
渡辺愛理(わたなべあいり)

大学卒業後、総合病院・介護老人福祉施設での勤務を経て、フリーランス管理栄養士となる。

自身が冷え性に長年悩んでいた経緯から、冷え性に悩む方への食事カウンセリングや料理教室講師をメインに、そのほかレシピ監修やコラム執筆を行っている。